翻訳の勉強法を一挙公開!本当に効果的な勉強法とは!?

by TMJ JAPAN

翻訳者は高度な言語スキルと専門知識を備えた職業です。言語スキルだけではなく、翻訳スキルに加えて専門知識が求められるケースもあります。プロの翻訳者となるためには、効果的な勉強法を実践し、スキルを磨く必要性があると言えるでしょう。今回は、翻訳者を目指す人に向けて、言語スキル、翻訳技術、専門知識の3つの柱を中心に、効果的な勉強法を紹介します。

目次

翻訳スキルを磨くための3つの柱

言語スキルの向上

翻訳者にとって、言語スキルは最も重要な資質の一つです。例えば英語場合、英検1級の1次試験程度の読解力とライティング力は欲しいところでしょう。ただし、医療や技術分野など、ジャンルによっては更に高度な語学力が求められる場合もあります。

翻訳者を目指す人の多くは、一定の語学力を有しているケースが多いですが、更に高める必要性がある人も少なくありません。

そのような場合に語学力を高めるためには、多読多聴が効果的と言われています。英語の書籍、新聞、雑誌、ウェブサイトなどを数多く読み、英語のニュース、ポッドキャスト、映画などを聞くことで、語彙力と読解力を強化できます。

また、翻訳者になるためには、母国語である日本語のスキルも必要です。日本語力を磨くためには、日本語の文法書や語彙力を高める本を読み、正しい文章の書き方を学ぶことが大切です。

日本語の名作や新聞記事を読み、多様な文体や表現に触れることで、日本語の感性を磨くことも効果的でしょう。さらに、日本語の文章を書く練習を重ね、自分の文章力を高めていくことも重要です。

翻訳技術の習得

翻訳者には、言語スキルだけでなく、翻訳技術も必要です。翻訳の基礎を学び、一通り作業を理解することから始めましょう。原文を読み解き、意味を正確に理解した上で、自然な訳文を作成するという一連の流れを身につけることは、翻訳者となるために最低限必要なことと言えます。

その上で、翻訳支援ツール(CATツール)の活用法を学ぶことも重要です。CATツールを使うことで、翻訳メモリを活用し、効率的に翻訳作業を進められます。

さらに、用語集機能を使って専門用語を管理したり、品質管理機能を使って訳文の整合性をチェックしたりするなど、翻訳の品質や生産性を高めることも学んでいきましょう。

CATツールとは

専門知識の習得

翻訳者は、言語と翻訳技術だけでなく、専門分野の知識も必要です。まず、自分の得意分野を見つけることが大切です。医学、法律、工学、IT、ビジネスなど、自分が興味を持ち、深く学びたいと思う分野を選ぶことが重要です。

次に、選んだ専門分野の用語と知識を身につける必要があります。専門用語辞典を活用し、基礎知識を習得することが第一歩です。

さらに、その分野の書籍、論文、記事などを読み、専門知識を深めていくことが大切です。また、専門家とのコミュニケーションを通じて知識を得ることで、より実践的なスキルを学ぶことができるでしょう。

年代別、翻訳の勉強の仕方

翻訳スキルを磨くためのポイントをご紹介してきましたが、ここでは実際にどのように勉強をするのか解説していきます。

翻訳の勉強法も時代の流れとともに変化してきており、今回は2000年以前、2000年以降、最新の勉強法に分けてお伝えします。

2000年以前は、英文法書や英和辞典を使った独学が中心でした。翻訳学校や通信教育講座を利用する人もいましたが、インターネットが普及する前は、情報へのアクセスが限られていたと言えます。そのため、英語の多読多聴による語彙力・読解力の強化が重要な勉強法でした。

2000年以降は、インターネットの普及により、オンライン辞書や翻訳ツールの活用が進み、翻訳メモリソフトの登場で、効率的な翻訳作業が可能になりました。

さらに、SNSを通じた翻訳者コミュニティの形成と情報交換が活発になり、オンラインでの学びの機会が増え、翻訳者にとって有益な情報が得やすくなったと言えます。

最新の勉強法としては、オンライン翻訳学校や動画講座など、インターネットを活用した学習機会も増えています。時間や場所を気にせずに学習できることはもちろん、コスト面でも通学コースより割安な傾向にあることもメリットと言えるでしょう。

また、AI翻訳技術の発展を踏まえた、ポストエディットスキルの習得も近年求められているところです。機械翻訳の出力を人間が編集・修正する作業が増えており、そのスキルを身につけることが重要になっています。

翻訳のスキルを高める勉強法

多読多聴と精読

言語スキルを高めるためには、多読多聴と精読を組み合わせることが効果的と言われています。多読多聴とは、大量の英語の書籍や音声に触れることで、語彙力と読解力を強化する方法で、精読とは、一つの文章を深く読み込み、構文や表現の細部まで理解する方法です。

多読多聴では、自分の興味のある分野の書籍や記事を選び、毎日一定量を読むことを意識すると良いでしょう。

最初は難しい単語や表現があっても、辞書を使わずに大まかな意味を推測しながら読み進めることが重要です。また、英語の音声に慣れるために、ニュースやポッドキャストを聞くことも効果的と言えます。

精読では、短い文章を選び、一文一文を丁寧に読み込むことが大切です。単語の意味や文法構造を正確に理解し、著者の意図を読み取ることが重要です。また、英文を日本語に翻訳する練習を行うことで、表現力を高めることができます。

多読多聴と精読を組み合わせることで、総合的な言語スキルを効果的に高めることができるでしょう。

訳出練習とフィードバック

翻訳スキルを高めるためには、実際に翻訳練習を積み、フィードバックを得ることが大切です。まず、自分の興味のある分野の文章を選び、翻訳練習を行います。その際、原文の意味を正確に理解し、自然な日本語で表現することを心がけましょう。

翻訳が完了したら、他の翻訳者や専門家にフィードバックを求めることが重要です。自分の翻訳の良い点と改善点を知ることで、翻訳スキルを向上させることができ、フィードバックを通じて、専門分野の知識や表現方法についても学ぶこともできます。

翻訳者や専門家に知り合いがいない場合には、翻訳コンテストに参加するという方法もあります。他の参加者の翻訳と自分の翻訳を比較し、審査員からのフィードバックを得ることで、翻訳スキルを客観的に評価できる機会となるでしょう。

また、優秀な翻訳を学ぶことで、新しい表現方法や翻訳技術を身につけることもできます。このように、訳出練習とフィードバックを繰り返すことで、翻訳スキルを着実に高めていくはおすすめの勉強法です。

翻訳学校や講座の活用

翻訳スキルを体系的に学ぶためには、翻訳学校や講座を活用することが効果的です。翻訳学校では、経験豊富な講師陣から、翻訳理論や実践的な翻訳技術を学ぶことができます。

オフラインで通学する場合、他の受講生との交流を通じて、翻訳の悩みを共有したり、情報交換したりすることもできるでしょう。オンラインの場合には、自宅で好きな時間に学習できるため、仕事や家事と両立しやすいというメリットがあります。

オンライン、オフラインそれぞれに特徴があり、自分の目的や学習スタイルに合ったコースを選ぶことが重要です。いずれにせよ、翻訳学校や講座を効果的に活用することで、体系的に翻訳スキルを高めることができるでしょう。

専門性を高める

翻訳者にとって専門性を高めることは、重要なポイントです。専門性の高い文書を翻訳できるようになることで、単価が上がったり、仕事を得やすくなるなどのメリットがあります。

専門分野の翻訳スキルを高めるためには、まず各分野に特化した勉強法が必要です。医学、法律、工学、コンピュータ技術、ビジネスなど、さまざまな分野があり、自分の興味がある分野の選定から始めましょう。

例えば医学分野の場合、医学用語辞典などを活用し、解剖学・生理学の基礎知識を習得することが大切です。また、医学論文や医療文書を読み、翻訳練習を重ねることで、医学特有の表現や文体に慣れることができます。

このように、各分野に特化した勉強を積み重ねることで、専門性の高い翻訳者へと成長することができるでしょう。

翻訳コミュニティへの参加

翻訳者にとって、同業者とのネットワークを築くことは非常に重要です。翻訳コミュニティに参加することで、情報交換や相談、協力関係の構築などが可能になります。

オンラインでは、SNSやフォーラムを通じて、翻訳者コミュニティに参加することができ、翻訳に関する質問や悩みを投稿し、他の翻訳者からアドバイスをもらうことが可能です。また、翻訳案件の情報交換や、共同プロジェクトの立ち上げなどもできるでしょう。

オフラインでは、翻訳者の勉強会やセミナー、交流会などに参加することが効果的です。直接会って話すことで、より深い情報交換や人脈形成ができます。

翻訳コミュニティへの参加を通じて、翻訳者としての視野を広げ、スキルアップのための情報を得ることができるはずです。さらに、同業者とのつながりは、仕事の機会や協力関係にもつながります。積極的に翻訳コミュニティに参加し、ネットワークを広げていくことが大切です。

翻訳の勉強法
翻訳の勉強の主な方法です。

まとめ

翻訳者を目指す人にとって、効果的な勉強法を実践することは非常に重要です。言語スキル、翻訳技術、専門知識の3つの柱を中心に、体系的に学ぶことが求められます。

年代別の勉強法を見ると、2000年以前は独学中心、2000年以降はインターネットを活用した学習が主流になり、最新の勉強法ではAI翻訳を踏まえたスキル習得が重要になっています。

また、医学、法律、工学、IT、ビジネスなど、専門分野ごとに特化した知識と技術を身につけることも大切です。専門用語の習得や、実務経験を積むことで、より高度な翻訳スキルを磨くことができるでしょう。

多読多聴や精読、訳出練習とフィードバック、翻訳学校の活用、翻訳コミュニティへの参加など、多角的なアプローチで学ぶことも効果的です。理論と実践のバランスを取りながら、翻訳者としての力を着実に高めていくことが重要です。

翻訳業界は常に変化し続けており、機械翻訳の台頭など、新しい潮流にも柔軟に対応していく必要があります。生涯学び続ける姿勢を持ち、時代のニーズに合わせて自らのスキルを進化させていくことが、プロの翻訳者への道につながるでしょう。

TMJ JAPAN

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