2024年度の中国翻訳協会年次総会
この総会の中で特に注目すべき点として、「2024世界翻訳業界発展報告」の中で、中国の翻訳人材が642万人に達しており、2022年と比較をしても6.8%増加しているという点が挙げられます。
この背景には、業務内容に「機械翻訳・人工知能(AI)翻訳」を含む企業が増えていることが考えられます。2022年末から2023年末にかけての1年間で実に251社増えたという報告もあり、まさに急増しているといった印象です。
中国の翻訳人材に求められるスキル
中国の翻訳人材は年々増加しており、その需要は高まるばかりと言えます。2022年の報告では求められるスキルも変化してきており、複合型人材のニーズが高まっているとされていました。
複合型人材とは、「一分野の専門知識+マルチスキル」を持つ人材で、翻訳者が雇用される条件として学歴に加えて重要な要素になってきているとのことです。
人材が増えているとはいえ、ハイレベルな人材は流出しているとも言われており、人材育成の主力となっている外国語系の学校では、翻訳の仕事に携わる卒業生は半分以下です。プロフェッショナルな人材の育成は課題と言えるかもしれません。